2023年3月21日、22日で遠征メンバーの吉村君と友人二人とで北アルプス涸沢岳北西尾根へ行ってきました。
ルートは新穂高温泉からスタートして滝谷避難小屋(1750m)までのアプローチのあと、滝谷避難小屋すぐ裏手から北西尾根へ取りつきます。出だしからまずまずの急登で、雪が多くスタートからラッセルが続きました。標高2300m付近でチビ谷へ落ちる尾根と合流すると、さらに雪の量も増えてきます。背中には笠ヶ岳の稜線が美しい。進むにつれて尾根は細くなり雪稜を楽しめます。雪の状態が良くなかったため一段一段乗り越えるのに時間を要します。そんな苦労をしている前方には滝谷が美しい…この北西尾根は以前、滝谷のアプローチに使われていたようです。
夕方になると天候が崩れ、雪~みぞれ、そして雨に。まだ3月だというのに雨。
P1、P2と超えたものの時間的に行動を終了。テントが2張張れるよう整地して幕営。
これがまた、ヒマラヤ登山か?というようなロケーション。
雪庇も近かったため灌木から支点を取ってのテントで、全身びしょびしょの体を寝袋に入れて就寝。
明け方まで降ったり止んだりしていた雨もあがり、天気のよい22日。P3を登り西尾根との合流点を目指すも、昨晩の雨で雪の状態はますます悪く、P3を超えるのに時間を要しましたが、雪稜の楽しさを十分満喫できるよい雪壁。
この北西尾根、記録は少しでているようですが数は少なく、特別困難な場所があるわけではありません。とはいえ状況に合わせて対応できる装備で行かれることをお勧めします。下降には西尾根、または涸沢岳からの縦走なども考えられます。西尾根も冬季多くの方に登られているようですが、こちらも十分な注意が必要なルートです。
雪山にはよくある雪のコンディションによって相当タイム差があると思いますが参考程度ですが今回の時間を記しておきます。
6:30新穂高駐車場
9:00滝谷避難小
17:00P3手前幕営
6:30出発
8:50西尾根蒲田富士ブラトーとF沢のコル
12:30白出沢
14:20新穂高駐車場