日本百名山 巻機山(1967m)

日本百名山などを目指している方には、あえてご紹介するまでもないほど有名な山ですが、巻機山(1967m)について・・・
「この隠れた美しい山・・・ 」と日本百名山の著者、深田久弥が述べているこの巻機山ですが、近くにある谷川岳などに比べると目立たない山のひとつかもしれません。車を利用される場合、お住まいが関越道へのアクセスが良いならば都心からも比較的近く、陽の長い季節であれば日帰りすることも可能です。多くの方が登るルートは井戸尾根ルートで車の場合、桜坂からスタートした場合、巻機山最高点を経て牛ケ岳までのピストンコースで約8時間から9時間程度で登ってくることができます。特別危険な場所が少ないこのルートは登山経験者はもちろん初心者であっても体力に自信がある方なら日帰りすることが可能です。

巻機山は新潟県、群馬県にまたがる山で、頂上付近(頂上付近一帯は「御機屋」と呼ばれています)には多くの高山植物や池塘を見ることができます。新潟県側では巻機山を機織りの神様として、麓の清水地区には「巻機権現」が祀られ、塩沢をはじめ六日町、十日町の織物に携わる人々の信仰をあつめています。

登山道についての詳細は楽しみが減ってしまいますので要点だけを・・・
登山口を登り始めてブナの中を進み、6合目あたりから視界が開けてきます。9合目にはニセ巻機山(前巻機山)がありここから一気に気持ちの良い稜線となります。ここまでの登山道でも高山植物を目にすることができますので5月末~の登山ではいろいろ目を向けてみると良いでしょう。
巻機山の最高到達点は1967mで、はっきりとしたピークではありませんが牛ケ岳へ向かう途中にケルンがあるので気が付くと思います。



少し話しがそれますが、登山口である「清水の集落」ですが、ここには国道291号線が走っています。この国道291号線は清水の集落より上で車の通行ができません。が、国道としては存在しており、その先の清水峠を越えることができます。戦国の世からこのあたりは上越から関東へ向かうルートとして利用されていたようで、清水峠を越えると水上方面へ出ることができます。途中、谷川岳、一ノ倉沢(ロッククライミングで有名な)の横を通過することになります。
明治には場所も通れる道路として開通していたようですが、開通後雪崩などにより道が崩壊し1年も持たずに通行不能になり、三国峠が利用されるようになり、更に時代が過ぎると三国トンネル、関越トンネルが利用されるようになりました。
谷川岳側で一ノ倉沢へ向かう途中の道で明治時代に整備した名残を目にすることができます。

そんな巻機山へ、ぜひ足を運んでみてください。

もちろん、登山ガイドを行うことも可能です!

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