山と渓谷2024年4月号

【山と渓谷】2024年4月号の来し方 行く末 第18回 に柏瀬祐之が取り上げられた。書き手はライターの森山憲一さんで、柏瀬さんがメディアに出てくるのは久しぶりなこと。
この柏瀬祐之(かしわせゆうじ)という人物についてはせっかく雑誌に記載されているのでそちらを読んでいいただくとして、僕と柏瀬さんについてのことを・・・

柏瀬さんと知り合ったのはもう随分と前のことになるのですが、ずっと一人で山登りや岩登りをしていた頃に知合い、柏瀬さんが率いる仲間たちに混ぜてもらったことから始まりで、その仲間の中には当時冒険家を目指していた若者(関口 裕樹 …現在は立派に?冒険家というか立派な自由人?…そもそも最近は何してるんだ?)がいたり、ちょっとやんちゃな兄ちゃんがいたり、はちゃめちゃグループの癒し役がいたりと、それはそれは楽しいグループで、そんな楽しいグループの中で岩登りや山歩き、沢に氷と、様々な山の遊び方を初めて人から教えてもらうことになったのが、この柏瀬さんで、僕が日本登攀クラブに行くまでの間を過ごさせてもらいました。

柏瀬さんは「高難度、ハイリスクだけがクライミング(山のアクティビティ)ではない」と言って、より楽しむクライミングを求めていたように思います。だからといって高難度、ハイリスクの遊びも否定していないし、むしろ高難度トライは応援してくれていました。そしてフリークライミングではマスターオンサイトにこだわっており、一度きりのそのトライを楽しんでいた姿は今でも忘れられません。その姿勢は僕にとっても、おそらく僕の息子にとっても大きな影響を与えたことだと思います。先日、柏瀬さんとLINEで話した時にも今なおそのスタイルを楽しんでいると言っていました。(オンサイト…事前に登るべきルートの情報を入れず、試登無しで登るがルート中にあるボルトへは事前にヌンチャクがかかっていても構わない。マスターオンサイト…オンサイトの状態でかつ、ルート中のボルトへのヌンチャク設置も登りながら自ら行うクライミング)

アイスクライミングでは、群馬相沢奥壁で3本のみのスクリューであっさり登っていったり(僕など恥ずかしながら相当な本数を入れてる)氷柱をトップロープで、となると「面白くないからアックスで刺した穴だけをアイゼンで利用しようや!」といって遊んでみせたりしたものです。
基本クライミング全般がとても上手だったと記憶しています。最近は一緒に登ることはなくなってしまいましたが、伝え聞く話しからして80を過ぎた今なお上手に遊んでいるのだと思います。

山と渓谷の中にも紹介されていますが、柏瀬さんはいくつかの本を出されていいて、その中で共同著書として「日本登山体系」という山の辞書?のようなシリーズ本があります。古い書籍ですが現代のクライマー、沢屋などでも山選びの参考本として利用されていると思います。
そして「山を遊びつくせ」「午後3時の山」なども良い本で、現在でも図書館などに置いてあるかと思いますでの一度読んでみてはいかがでしょうか?

僕もこの先山を遊びつくしたいと思います。